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始皇帝と古代中国
「大兵馬俑展」「中国国宝展」「よみがえる四川文明」開催記念!
展覧会を見る前・見た後にチェックしたい、始皇帝と古代中国の謎をリサーチします。


大兵馬俑展

9/25(土)〜2005/1/3(月)
上野の森美術館


中国国宝展

2005/1/18(火)〜3/27(日)
大阪・国立国際美術館


よみがえる四川文明
2/19(土)〜3/21(月・祝)
ビッグパレットふくしま


中国謎の初代王朝
中国の最初の王朝は、禹(う)という王が築いた夏(か)だとされている。
ところがこの「夏」が、実は本当に存在した王朝なのかどうかがわからない。

司馬遷の「史記」などによると、当時黄河沿いで暮らしていた人々は洪水に苦しんでいたが、禹は13年かけて治水工事を成功させ、中国最初の世襲王朝「夏」を開いたとされている。

考古学的には、夏王朝の存在が確認されていなかったが、古代の文献から事実と仮定され、歴史的に紀元前2000年ごろのこととされた。まるで、プラトンのアトランティスが「仮定」として現代の教科書に載るようなものだという気がしなくもない。

しかし、近年になって二里頭遺跡という地理的・年代的に文献と一致する遺跡が現れ、夏王朝もようやく、伝説から歴史的事実へと認知されつつある。

朝日新聞の二里頭に関する記事
http://www.asahi.com/culture/update/0721/001.html


兵馬俑と始皇帝陵の謎
兵馬俑は、1974年に一人の農民が畑で陶器のかけらを掘り返したことをきっかけに発見された。「俑」とは、死者とともに埋葬された土偶のこと。秦の始皇帝が、死後の自分に仕える「軍隊」として、これらの兵士や馬車を作らせたのである。

最初に発見された穴にはなんと6000体以上もの兵士像があったが、なんとまだこれ以上発見される可能性があるとのこと。

実は、兵馬俑そのものは墓ではない。始皇帝の墓「始皇帝陵」は、兵馬俑から1.5キロメートルほど離れたところにあるが、まだ発掘調査がされていない。中国の研究体制が整っていなかったということもあるようだが、司馬遷の「史記」に書いてあることが本当ならば、この墓、うかつに掘り返せないすごい墓なのである。

・地下に銅板を敷いて、宮殿楼閣を築いた
自動発射の弓を置いて、忍び込もうとする者を射殺した
水銀を流して河や海をかたどった。
・天井には、宝石で描かれた星がまたたいていた。

長いことこれは伝説とされてきたが、2003年11月、最新の科学技術を駆使した調査により、実際始皇帝陵の中に宮殿のような空間があること、水銀の反応があることなどが確認された。

果たして司馬遷が書き残したとおりの地下宮殿が存在するのか、そしてもしかすると始皇帝の遺体はまだそこに・・・!? いやがうえにも期待が高まっているのである。



不老不死の薬を求めて日本へ
不老不死の薬の存在を信じていた始皇帝は、徐福という男に命じて、蓬莱という場所にその薬を探しに行かせた。徐福は結局戻ることがなかったのだが、なぜか彼が日本に渡ってきたという伝説が各地で残っている。

和歌山県・熊野:徐福はここを永住の地とし、墓を残した。
山梨県・富士吉田:徐福は不死山=富士山で生涯を終えたとの伝説が。
佐賀県・有明海:徐福上陸の地とされている。近くで温泉を発見したとの伝説も。

今では「中国徐福会」「香港徐福会」といった研究団体が、これらの地域を訪れにくるとか。徐福が本当に日本に来たかどうかは別として、現代の国際交流活動に貢献していることは間違いない。

三星堆とは何か
古代中国の文明は「黄河文明」と呼ばれるように、黄河流域を中心に紀元前2000年ごろから夏・殷・周王朝・・・と続いていて、中国大陸全土に影響を及ぼしている・・・はずだった。

ところが、1986年、黄河のはるか南、四川省の「三星堆」という丘で、黄河流域の文明とはまったく異質の青銅器が発見された。例の三角形の目をした奇妙な仮面などである。殷の青銅器などと比べても、ほとんどまったく"別の国"といっても過言ではないほどの違い。

「古代中国文明は、黄河文明だけではなかった・・・!」ということで発掘が行われ、新しく見つかった三星堆周辺の遺跡を合わせて「四川文明」と呼んでいるのが、今回の展覧会で紹介されるものである。



「史記」 (1) 〜(5)
司馬遷著、ちくま学芸文庫、(1)は1470円
司馬遷は歴史家だが、「史記」は文学として評価が高い。完成は紀元前1世紀。
司馬遷は48歳のときに刑罰により宦官になった(古代中国ではよくあったこと)。

「始皇帝陵と兵馬俑」
鶴間和幸著、講談社学術文庫、1050円
2004年5月刊行、次々と新事実が明らかになる、兵馬俑と始皇帝陵の地下宮殿の最新の調査について触れた書籍。著者は学習院大教授で、日本における始皇帝研究の第一人者。

「山海経―中国古代の神話世界」
高馬三良著、平凡社ライブラリー、897円
基本的には古代の地理書だが、実際には人食い獣など珍妙な動物の事典として有名。

「中国の神話」
白川静著、中公文庫BIBLIO、1050円
日本で古代中国の文化と言えばこの人。文化功労者。まずは1冊読んでおきたい。




よみがえる中国歴代王朝展

兵馬俑に金縷・銀縷玉衣も。まさに列島縦断、全国ツアー中の注目の展覧会!
10/23(土)〜11/28(日)
長野市立博物館にて(*東京、石川、宇都宮終了


長安文物秘宝展 千年王都西安の至宝
周から唐まで栄華を誇った古代中国の大都市西安の遺物を展示。兵馬俑も出品あり。
9/11(土)〜10/20(水)新潟市歴史博物館・新潟市美術館にて同時開催(新潟県新潟市)


「古代中国の文字と至宝」展
未盗掘のまま発見された話題の墓、馬王堆漢墓からの出土品を展示。
9/7(火)〜10/24(日)サントリー美術館にて(東京・赤坂)


秦始皇帝兵馬俑博物館
中国・西安にある博物館のオフィシャルサイト。日本語版あり。

「大兵馬俑展」開催・「中国の歴史」発刊記念トークショー 
鶴間和幸学習院大学文学部教授、
里中満智子(漫画家)
11/20(土)13:30〜15:00日本芸術院講堂(上野の森美術館隣)にて
申し込み締切10/20(水)


中国国宝展 記念講演会 
第1回「中国の仏教美術」
小泉惠英東京国立博物館展示室長
10/9(土)13:30〜15:00東京国立博物館 平成館大講堂にて
申し込み締切9/24(金)

第2回「中国考古学の新発見」」
谷豊信英東京国立列品課長
10/30(土)13:30〜15:00東京国立博物館 平成館大講堂にて
申し込み締切10/15(金)

中国国宝展 講演会
鶴間和幸学習院大教授、平勢隆郎東大教授、八木春生筑波大助教授
10/17(日)13:00〜16:00浜離宮朝日ホール小ホールにて
申し込み締切9/30(木)

特別講演会「秦の始皇帝と兵馬俑(仮題)」
鶴間和幸学習院大教授 9/20(月)新潟市市民プラザにて


記念講演会 「よみがえる四川文明」(仮題)
鶴間和幸氏学習院大教授 9/4(土)14:00〜
東京都美術館講堂にて


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