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映画「アデル/ファラオと復活の秘薬」
●STORY 1911年、世界各地の秘宝を追い求めている女性ジャーナリスト、アデルは、瀕死の妹を救うため、「復活の秘薬」探しにエジプトへ旅立った。そして、ラムセス2世に仕えた古代の医師を生き返らせようとするのだ! c 2010 EUROPACORP - APIPOULAI PROD - TF1 FILMS PRODUCTION Photos : Magali BRAGARD
ハムナプトラはそもそも、1932年に製作された映画「ミイラ再生」のリメイクである。ちなみにミイラは単なる遺体ではなく、古代エジプトにおいて「人間が来世で生き返るときに体が必要である」という前提のもとにつくられたので、ミイラが生き返るというのは、ある意味本来の目的にかなっているのだと言える。 イギリスでは、1950〜60年代にかけて、ミイラ映画シリーズが作られていた。1作目の「ミイラの幽霊」は「ミイラ再生」のリメイク、そして2作目「怪奇ミイラ男」は、3000年以上生き続けてきたエジプト人が、自分の弟のミイラをよみがえらせるという物語。3作目の「ミイラ怪人の呪い」は、王墓を発掘した考古学者たちが襲われるという、ツタンカーメン王墓の発掘を思わせる内容だ。 なお、これらの映画をきっかけに、ミイラはドラキュラ、フランケンシュタイン、狼男と並ぶ代表的なモンスターとして、現代の西洋文化の中に定着していったのである。 古代エジプトの医師 映画のストーリーは、20初めの頃の現代人を助けるために、古代エジプトの医師をよみがえらせようとするもの。古代エジプトでは、紀元前3000年ごろから、ファラオの専属の「医師」が存在しました。病院のような施設もあり、医師は「眼科」「消化器」「歯科」など専門別に分かれていることさえあったそうだ。 原作はフランスのコミック 映画の原作は、フランスで大人気のコミック、LES AVENTURES EXTRAORDINAIRES D'ADELE BLANC-SEC(アデル・ブランセックの大冒険)。主人公のアデルは、第一次世界大戦前のフランスの女性ジャーナリスト。古代のミステリーとともに政治家の汚職なども扱っている。 作者はジャック・タルディで1976年に第1巻が発売され、2007年までに9巻のコミックが出ている。英語版もあるが、あいにく日本語では刊行されていない。
ミイラ怪人の呪い